Mink番外短編  悪夢の宴  再び、この季節がめぐってきた。  多くの人は忙しい日常に追い立てられ、過去のことなど忘れ去ってしまう。  だから、後戻りできない状況に追い込まれてから、思い出すのだ。  毎年繰り返されてきたこの恐怖を。 「お疲れさんっ」  西プロデューサーが満面の笑みを浮かべて近づいてきた。  正月も終わりまぎわになって放送されるバラエティスペシャル番組の収録が終った。  冬休みの間は今だと言わんばかりにMinkのスケジュールもぎっしりとつまっている。今日も朝から歌番組だバラエティだと駆け回った。それでもドラマ出演は今のところないので多少楽ではある。  今日も長い一日が終ろうとしていた。 「いやー、今日も頑張ったねぇ、Minkちゃん。有香ちゃんもよかったよ〜。これで視聴率もうなぎ昇りだ」  と言いながら、モトハルの背中をびしびし叩く西プロデューサー。かなり上機嫌である。テンションの高いバラエティ番組収録後ということもあってか、西プロデューサーのテンションも最高潮といってもいいくらいだ。 「よーっし、新年会をかねて打ち上げ、いっくぞー!」  西プロデューサーの一言にスタッフ一同どっと盛り上がった。  出演者とスタッフを合わせるとちょっとした人数になる。それだけの人数を収容できる宴会場がどういうわけかあっさりと確保できた。この新年会シーズンにもかかわらずだ。あらかじめ予約していたのか、それとも奇跡でも起きたのか。  とにかく、バス3台分の番組関係者が宴会場に向かってぞろぞろと歩いていく。まだ番組の収録が続いていて、ロケ地に移動しているようにも思えてしまう。 「わーい、宴会宴会♪」  Minkはすでに浮かれてる。 「おぅ、君、テレビで見たことあるぞぅ〜。たしかMinkちゃんとかいったよなぁ」  トイレ帰りらしい酔っぱらいが足をもつれさせながらMinkに近づいてきた。 「そ、そうですけど……」  ちょっと脅えるMink。モトハルがその前に立ちはだかった。 「お、君もテレビで見たぞ」  そんなばかな。 「確か、Minkちゃんの彼氏のぉ、イリヤ君とかいう……」  モトハルをイリヤと勘違いしている酔っぱらい。さっき、なぜMinkが分かったのか不思議である。 「おじさん、あたしは?」  有香が酔っぱらいの顔をのぞき込む。 「えーっと、たしかクレイジーガールズの左のコ。うーん、名前が思い出せないなぁ」  全然違う。 「おぢさん、ひどいっ」  有香は泣きながらどこかへと走り去ってしまう 「うーん、違ったのかぁ。で、こっちの子はなんて言ったっけなぁ……」  モトハルの後ろにいる女の子を見ながら考え込む酔っぱらい。モトハルも振り返った。 「うわあぁっ、なんでお前らがここにいるんだっ」  そこには当たり前のような顔をして真帆子と叶花がいた。 「何よ、いちゃ悪い!?」  真帆子が口をとがらせた。 「いいじゃない、Minkの友達なんだから。有香ともクラスメイトだし?」  叶花が涼しい顔でいう。 「ん?どうした?」  騒ぎを聞きつけた西プロデューサが寄ってきた。 「あの、この二人、ついてきちゃったんですけどいいんですか」  モトハルが恐る恐る訊くと、西プロデューサーは快活に笑いながら言う。 「おお、いいともいいとも。宴会は人数が多い方が盛り上がるからな。わはははははは」  元の人数を考えれば二人くらい増えても盛り上がりに大差はなさそうな気もするのだが。 「この調子だと朝倉瑞穂もいるに違いないっ」  そんなやりとりを尻目に、酔っぱらいはいるはずのない大女優を探し、さまよい始めていた。  宴会の前に西プロデューサーから新年のごあいさつと乾杯の音頭があった。 「正月の初仕事、ご苦労さ〜ん。よーっし、呑むぞぉ、かんぱ〜いっ!」  これだけであった。  乾杯の合唱の後は談笑する声で宴会場が満たされた。方々で新しいビールの瓶を開ける音がする。未成年のMinkたちは当然のごとくジュースだ。 「うーん、これでイリヤがいればなぁ。あたしはそれだけで何もいらないのに」  ちょっと残念そうな真帆子。 「あんた、それしかないの?」 「イリヤはあたしの全てだもん」  叶花はあきれ返った。 「のんでるかー、青少年」  西プロデューサーが寄ってきた。 「のんでまーす」  Minkたち少女四人衆が声を揃えて言った。もちろん、のんでいるのはジュースをである。 「お、グラスが空だぞ。ささ、のんだのんだ。お父さん元気?」  モトハルのグラスにジュースをだばだばと注ぐ西プロデューサー。 「西さんこそグラス空じゃないですか」  西プロデューサーのグラスにビールをだばだばと注ぐモトハル。ビールは泡になり、グラスからあふれそうになる。 「おととととと」  慌ててこぼれそうになった分をのむ西プロデューサー。 「そういえば西さんは日本酒党でしたっけ?」 「いや、そうなんだけど、こういうところであんまり酔うとねぇ」  西プロデューサーはごまかすように笑う。 「酒癖、悪いんですか?」 「そうなんだよ。悪いことに何をやったのか自分でも憶えてなくてねー。ただ、次の日スタッフと顔を合わせるとみんな逃げていくんだよ。おかげで毎年何があったのか聞けずじまいで」  苦笑いを浮かべる西プロデューサー。モトハルも苦笑いするしかない。  モトハルは、この宴会が無事に終ることを願わずにはいられなかった。そして、その願いは無駄であることも、うすうす感づいていた。  スタイリストの、お姉さんと呼ぶのが微妙な年ごろの女性がMinkの歌をカラオケで熱唱した。 「おーい、本人の前でいい度胸だなぁ」  歌いおわったお姉さん?にスタッフ仲間がふざけて言った。 「どう、あたしの美声は」 「ヒキガエルよりは素敵だったぞ」 「あーっ、ひどいんだぁ。ヒキガエルはないでしょー。そりゃ本人にはかなわないけどぉ」  まわりがどっと盛り上がる。 「師匠、このたわけ者に本物の違いを見せつけてやってくだされ」 「えっ。あ、あたし!?」  酔っぱらったスタッフにむりやり舞台にあげられてしまうMink。  戸惑うMinkだが、すでに曲が始まっている。 「いよっ、いいぞっ」  拍手と指笛がMinkを包む。 「きゃーっ、Minkちゃ〜んっ」  どさくさに紛れて有香も声援を送っている。  コンサートのときのそれとは微妙どころかかなり雰囲気の違う喝采。  とにかく、ここまで来たら歌うしかない。べつに嫌ではないし。  しばらくは全てを忘れて熱唱するMink。  歌いおわると、再びあの独特の喝采に包まれていた。  そして、足元にはいつの間にか飛んできていたおひねりを一心不乱にかき集める真帆子と叶花がいた。 「アンコールっ!」 「次、『百億の月』歌って〜!」  戸惑うMinkだが、もう前奏が始まっている。手の早い人がいるらしい。 「Minkばっかり目立ってずるいっ」 「あたしも歌うっあたしもっ」  舞台に真帆子と叶花も上がってきた。ADが二人にさっとマイクを手渡す。さっきから何かと手の早い気の利く誰かはこの人だった模様。  その後、しばらくは3人娘のオン・ザ・ステージとなった。  その頃。方々で談笑していた西プロデューサーは、だんだん話すのも飽きてきていた。  そうなると、ビールだけでは物足りない。コップに注がれる液体は、いつしか一升ビンの無色透明のものになっていた。  その近くでは若手のお笑いたちが酔ったこともあってか半ば乱痴気騒ぎと言ってもいい状態になりつつあった。  上半身裸になり、プロレスが始まる。鯛の頭を自分の頭に乗せて踊り出すものもいる。笑いをとるためなら如何なる苦痛を被ることさえ厭わない、勇敢なる者たちである。  脱ぐことさえも厭わないので、健全な少女であるMinkたちや、その他のアイドル系はその一団から一番離れた場所に集まり、輪を作った。 「やーねぇ」  叶花がその方向を見ないように背中を向けながらぼそっと言う。 「未成年者が混じってるってこと、考慮してほしいわ」  真帆子も愚痴る。 「やーん……」  有香はと言うと、背中を向けながらもちらちらとそっちのほうを盗み見たりしている。 「やだぁ、お尻丸出しいいぃっ、きゃーっ」 「ちょっと有香ったら、解説しなくていいのっ。見るんだったら黙って見てなさい」  叶花が諌めた。  時間とともにほどよく酒も回り、宴会はより盛り上がってくる。例のお笑い芸人たちも、もう何をやっているんだか分からない筆舌に尽くしがたい状態になっている。 「おいおい、羽目を外すのはいいけどさ、気をつけろよー、近くで爆弾が爆発しそうになってるぞ」  近くを通りがかったベテランお笑いが若手一同に向かってぼそっと言った。  若手のお笑いたちは、一人黙々と飲みモードに入っている西プロデューサーの存在に気付いた。入口の横に陣取り、宴会場全体に目を配っている。  一番騒がしかった若手お笑いたちのテンションは一気に下がりだした。そうすると、宴会場全体が静かになったような感じになる。 「あら、おとなしくなったみたいね」  叶花が先程まであれほど騒いでいたお笑い芸人が静かになったのに気付いた。ちょっと様子を窺ってみる。  よく見ると、入口の付近がまるで立ち入り禁止にでもなったかのように空いていて、その真ん中に西プロデューサーが鎮座している。 「……なぁに、あれ」  真帆子が不思議そうに見ている。すると、スタッフの一人らしいよく知らない若い男が教えてくれた。 「西プロデューサーが呑みモードに入っているからね。爆発前の火山みたいなもんさ。近づいちゃだめだよ。いつ爆発するか分からないから」  顔を引きつらせる4人。 「やーん、こわいっ」  有香はもうすでに怯えている。 「だ、大丈夫よね……」  Minkも遠巻きに西プロデューサーの様子を窺う。 「あたしたちは大丈夫よ。いざとなったらボディーガードがいるから」  のんきに言う真帆子。もちろん真帆子の言うボディーガードとはモトハルのことだ。 「そういえば、モッくんどこよ。見当たらないみたいだけど」  叶花はモトハルの姿を探す。真帆子がモトハルの行方を知っていた。 「さっきトイレ行ったみたいだけど」 「ボディーガードったっていないんじゃ役に立たないじゃないの。レディ4人をこんな修羅場に置き去りなんて信じらんないわ」  溜め息をつく叶花。 「先輩だっておトイレくらい行きたいよ」  モトハルを擁護するMink。  その時、西プロデューサーの後ろのふすまが開き、モトハルが入ってきた。このまま歩けばモトハルは西プロデューサーにつまずきかねない。その場に緊張が疾った。  だが、その危険は回避される。足元にいる西プロデューサーに気付き、足を止めるモトハル。  が、急に足を止めたのでバランスを崩し、モトハルは西プロデューサーにボディプレスをかましてしまうのであった。  絶望感が宴会場を満たす。  起き上がったモトハルは、西プロデューサーに恐る恐る声をかける。 「だ、大丈夫ですか?」 「う」  特に怒気を含んではいない返事だった。まだ落ちついているようだ。 「こんなところに座っているとまた踏まれますよ」 「う」  モトハルはそういうと西プロデューサーの手を引いて宴会場の隅のほうにつれていく。西プロデューサーはおとなしくそれに従っている。  西プロデューサーの移動に合わせて、人の輪も動いていく。 「おい、こらぁ」  西プロデューサーがふいにモトハルの手を振り払い、つかつかと歩きだした。声も低くなり危険な感じだ。取り囲んでいたスタッフや芸人たちが一斉に逃げはじめる。 「待てえぇっ!お前ら私から逃げるとはどういうことだっ!」  酔いが回り足元はふらつきながらも、半ばパニック状態のため逃げるに逃げられない芸人の一人を追い詰めて掴み掛かり、絡みだした。 「プロデューサーの私に背を向けて逃げるとはいい度胸だ。次からは使ってやらんぞ、いいのか?おい」  見開かれた血走った目で睨みつけられ、芸人は凍りつく。 「いや、あの」  つかまった芸人は逃げることもできない。仕事がなくなるくらいならここで多少痛い目に遭うくらいどうってことない、と観念する芸人。  西プロデューサーは芸人の頭を押さえつけたまま説教を続ける。そして、その合間にも酒を飲みつづけている。そのせいでろれつがだんだん回らなくなってきた。喋っていることももはや意味不明である。そんな意味不明な言葉で罵られ続ける芸人だが、彼に救いの手を差し伸べようとする者は誰もいない。  一方、西プロデューサーが一人に絡む相手を絞ったことで、周囲の人々は一時的ではあるが落ち着きを取り戻しはじめていた。  人々は、西プロデューサーと目をあわせないように、背中も向けないようにしながら、雑談に専念していた。この短い平穏。その間だけはせめて西プロデューサーの存在を忘れようと必死だった。  ふいに西プロデューサーがゆらりと立ち上がった。からまれていた芸人が、ついに酔いつぶれたのだ。  みな、顔をむけずに視線だけそちらに向けた。そして、また視線をそらす。目があえば狙われる。  西プロデューサーの目が周囲を一巡する。獲物を探す飢えた獣のようだ。 「やーん、こわいぃ」  そんな西プロデューサーの様子を見ながら、素直な感想を述べる者がいた。  有香だ。 「しっ、聞かれるわよっ」  叶花が諌めたがすでに手遅れだった。  西プロデューサーの視線は有香のいるMinkたちの一団にロックされた。  体が、ゆっくりとこちらに向く。  叶花と真帆子は関り合いになることを避けるために逸早く逃げ去った。Minkもそれに続こうとするが、脅えた有香が腕をつかんでいるので逃げることもできないし、このまま有香を見殺しにもできない。  西プロデューサーが一歩、また一歩と覚束ない足取りで近づいてくるのを、為すすべなく怯えた目で凝視する二人。  一歩近づくごとに見える、聞こえる。  いつもの温厚な西プロデューサーと同一人物とは思えない殺気に満ちた赤ら顔。  気分でも悪いのか、絶え間なく吐き出されるまるで獣のような低いうなり声。  もはや目の前にいるのがMinkや有香であることが、いや、少女であるということさえも気づかないのではないかというほど正気を失っている虚ろで血走った目。 「何やってんの、逃げなさいよっ」  叶花が二人に呼びかけるが、二人はもう足が竦み立つことさえできない。  そんな二人と西プロデューサーの間に立ちはだかる人物がいた。  モトハルだった。  助けてセンパイ……!  無理しないで、マネージャー!  さすが、無茶してくれるわね……。これは見ものだわ!  お兄ちゃん!男らしく西さんの餌食になっちゃってちょうだい!  それぞれの期待を一身に受け、モトハルは西プロデューサーに挑んだ。 「…………ス」  目の前に立ちふさがったモトハルに向かって、西プロデューサーが低くつぶやく。その呟きは次の瞬間、地の底から沸き起こったような咆哮にかわった。 「ブチ殺ス!」  その恐ろしい形相にもモトハルは怯まない。モトハルは己を奮い立たせるように叫ぶ。 「酔っぱらいが恐くてアイドルのマネージャーができるかぁっ!」  掴み掛かろうとした西プロデューサーの腕を逆に掴み返した。そして、西プロデューサーの手にコップを持たせ、そこに酒を注いだ。 「ささ、一杯どうぞどうぞ」  あくまでもにこやかにモトハルは言う。  きょとんとしていた西プロデューサーだが、手にしたコップに酒が注がれているという事実だけは受け止めたらしく、その液体を喉の奥に流しこんだ。  琥珀色の液体だった。  注がれたのがウィスキーだったということに気づかない西プロデューサーは味の違いに首を捻る。空になったグラスにモトハルは再びウィスキーを注いだ。条件反射ともいえる反応で再びグラスを空ける西プロデューサ。  3杯目が注がれている最中、西プロデューサーのからだが小刻みに震えはじめた。 「うぐ……ぐぐ……ぐあああああぁぁぁぁっ!」  西プロデューサーはコップを投げ棄て、体を大きくのけ反らせたかと思うと、そのままあお向けに倒れた。そして。 「ぐぐ……ごー……ごがー」  けたたましい鼾をたてて眠りはじめた。  まわりから歓声が上がった。皆、西プロデューサーの恐怖から開放された喜びを全身で表わしていた。この夜、一人の英雄が現れたのだ。  宴は再開され、先程以上に盛り上がっていく。  一人宴会場のまん中で酒ビンを抱いたまま、青い山脈を寝言で口ずさんでいる西プロデューサーが心配になってきたモトハル。 「あのー。ほっといて大丈夫ですかねー?救急車呼んだほうがいいんじゃ……」  モトハルが近くのスタッフに訊いたが。 「あー、大丈夫大丈夫」  と答えるばかりだった。  翌日。番組の打ち合わせのためモトハルは再びSTVを訪れた。  打ち合わせには西プロデューサーも参加する。夕べのことを考えるとモトハルは顔を合わせづらい。  夕べのことは謝ったほうがいいのかもしれないが、さっぱり忘れていたとしたら蒸し返して思い出させるのは得策ではない。  そんなことを考えていると、前からその西プロデューサーが歩いてくるのがみえた。モトハルの鼓動が激しくなった。  西プロデューサーと目があった。びくっとするモトハル。そんなモトハル目指して西プロデューサーはつかつかと歩み寄ってきた。そして、手を伸ばしてくる。 「やー。昨日は楽しかったねー」  モトハルの背中をばしばしたたく西プロデューサー。昨日のことはなかったかのように、いつも通りの風景だ。 「どうやら夕べは私の悪い癖も出なかったみたいだしね。いつもなら何人か病院送りになっているんだが」  苦笑いを浮かべる西プロデューサー。引きつった笑いを浮かべるモトハル。 「西プロデューサー……。二日酔いは大丈夫ですか?」  モトハルは恐る恐るきいてみた。 「ん?なーに何ともないぞ。この通り」  にこやかに答える西プロデューサー。モトハルは、やはり西プロデューサーは人間じゃない、と思うのだった。 あとがき  読んでいて、いくつか不思議に思うところがあるかもしれません。  なんでCanonちゃんやMacoりんがでないのか。なぜ新曲出ているのに古い歌ばかり歌っているのか。なぜイリヤはMinkとの仲を否定したはずなのに彼氏扱いになっているのか。  一言でいってしまえば、この小説は、去年の正月という設定です。  ではなぜ去年の正月などという設定なのか。  実はこの小説、書きはじめたの去年なのです。去年の正月くらいに思いついたネタで、書きはじめたはいいが詰まって結局完全に時季外れになって放置しておいた奴を、また正月くらいに思い出して仕上げたやつなのです。  だからそのつもりで読んでいただければ幸いかと。もう遅いですか。  今回はなんとなく社会派ホラーを目指して書きました。  ええもう、ギャグではないので、ギャグではないんですが。ギャグに見える……?